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2004年後期、世界の金融市場は米大統領選でジョージ・W・ブッシュ大統領が再選を果たしたことで、大きな変化がありました。この変化によって、アメリカ経済の先行きやドル相場が注目されたのですが、イラク戦争の継続や財政赤字の拡大懸念があったことで、市場ではドル安の傾向が強まりました。
このような状況で、投資家が資産を守る方法として選んだのが金です。本記事では、2004年後期のブッシュ米大統領再選をはじめとする出来事と金相場の動きを振り返り、安全資産としての金需要がどのように高まったのかを解説します。

2004年11月の米大統領選では、ブッシュ大統領が再選を果たしました。この結果で市場が安定すると考えられがちですが、投資家にとっては懸念材料となったのです。ブッシュ政権が継続することで、巨額の軍事費を伴うイラク戦争や拡大する財政赤字が続くと考えられたためです。
その結果、対ユーロ・対円でドル安が進行しました。また、同時期にはFRBが利上げを進めていましたが、ドル安懸念を解消するには至りませんでした。
ブッシュ大統領の再選は、表面的には政策の継続を意味しています。そのため、安心感があるかと思われがちですが、市場には様々な懸念点が残ったのです。ブッシュ政権が続くことで、イラク戦争の長期化や軍事費拡大が続くことで、米国の安定した財政に対する不安が広がったのです。その結果、選挙直後からドル売りが強まり、特にユーロや円に対してドル安が進行しました。
この動きを見て、投資家は米国経済の基盤そのものが揺らぐといった懸念点を持ちました。そのため、ドル資産を分散する必要があると考えたのです。ブッシュ再選は一見すると政治的安定を示す出来事でしたが、実際には市場心理を冷やし、ドル安を促す要因となりました。このように、為替相場が不安定な状態になると、安定した金の評価を高めることになります。
2004年のアメリカは、財政赤字と経常赤字の拡大が深刻な問題となっていたのです。ブッシュ政権の大規模な減税や軍事支出は財政赤字を拡大させていました。また、輸入超過の問題によって経営赤字がさらに大きな課題となりました。そのため、投資家や海外の中央銀行は、このままの状況では、ドルの価値が下がると考えていたのです。

2004年後期の金相場は、ドル安の進行や世界中の経済や社会などの不安要因を背景に大きく上昇しました。特に11月以降、金価格は1トロイオンス=450ドルを超え、1988年以来の高値を更新しました。ドル建て資産からの分散を実施する投資家が増加し、安全資産としての金需要が一気に高まったためです。
ドル相場の変動は金相場に大きく影響します。ドルが安くなると、ドル建てで取引される金は相対的に割安となるため、投資家にとって購入しやすくなります。その結果、金価格の上昇にもつながるのです。2004年後期の金相場はまさにこの傾向があり、ブッシュ再選後のドル安が金の相場を高める結果となりました。
中でも欧州の投資家は、ユーロ高を背景に金を購入しやすい環境にありました。結果として、金市場には資金が流入し、価格は1980年代後半以来の高値水準に達したのです。この時、ドル安が継続すると見られており、金は一時的な投資の対象にとどまらず、中長期的な資産保全の手段として注目を集めるようになりました。このように、ドル安と金価格の連動は2004年後期の相場を特徴づける大きな要素だったのです。
2004年は、金を対象としたETF(上場投資信託)が世界中で注目を集めた年です。そのため、従来よりも簡単に金投資が可能となり、ファンドマネーが金市場に流入する動きが強まりました。特にブッシュ再選後の不安定なドル相場を背景に、投資家が金を分散投資する場合が増えたのです。
また、短期的だけでなく、長期的に資産を守る目的で金を購入する投資家も増加しました。このことで、金相場が安定して上昇するようになったのです。経済的リスクと、ETFの普及による投資手段の拡大が重なり、2004年後期の金市場は世界的な注目を浴びるようになりました。
ブッシュ大統領再選による政治的リスク、ドル安、といった要因が重なり合い、2004年後期の金相場は、大きく上昇しました。多くの投資家がドルに対して不安を感じる中で、安定した金の注目度が高まっていったのです。その結果、が改めて注目され、1トロイオンス=450ドルを超える水準に達しました。
2004年後期の動きから、金相場が為替や経済要因と密接に結びついていることがわかるでしょう。今後も世界経済の不安要因が生じるたびに、金の価値が高まると見られています。経済や社会が不安定であればあるほど、外部環境に大きく影響を受けない金の価値が高まっていくのです。
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