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2014年に原油安と円安が大幅に進行したのですが、2015年に入っても状況が変わらず貿易や経済、企業、GDPにも影響がありました。具体的には、2015年1月には、2014年1月~7月の平均と比較すると、原油価格は約55%下落し円相場は約15%進んだ結果です。原油価格の大幅な下落はリーマンショックと同じ影響の大きさがあり、金相場にも影響したのです。原油安と円安の大幅な変動は、金が安全資産としての需要を増すことで金相場の上昇につながっています。
2014年の8月頃から、進行している原油安と円安は次の項目においてそれぞれ影響しています。
○貿易・経常
○GDPへの影響
○企業への影響
原油価格が低下することで、日本のエネルギーに関連する輸入コストを大幅に削減することが期待されました。原油が安くなったことでLNGの価格も下落することで輸入コストを合計約11兆円削減できると見込まれていました。
しかし、円安により円建ての輸入金額が増加し、約4兆円のコスト増加が見込まれるため、最終的な削減効果は7兆円以上となったのが現状です。
円安の影響は輸入品全般に及び、特にエネルギー関連の輸入においては、コスト削減の効果を部分的に減らす形となりました。さらに、原油価格の低下は特にエネルギー関連企業の収益にも影響を与えました。
原油安と円安の進行は、日本のGDP向上に寄与しました。原油価格の低下により、エネルギー輸入コストが削減され、企業の生産コストも下がりました。これにより、企業は設備投資や賃金の引き上げを行いやすくなり、結果として個人消費が増加しました。
さらに、円安は輸出産業に有利に働き、輸出数量の増加をもたらしました。これらの要因が相まって、2014年には489.6兆円だったGDPが2015年には532.2兆円に増加しました
【GDP】
2014年 489.6兆円
2015年 532.2兆円
データ参照元:国交省
https://www.mlit.go.jp/hakusyo/mlit/h27/hakusho/h28/html/n1114000.html
データ参照元:日経
https://www.nikkei.com/article/DGXLASFS08H0R_Y6A201C1MM0000/
2015年の金相場は、2014年に原油安と円安進行に加えて国際的な経済不安や金融市場の変動も影響し、金が安全資産としての需要を増したことによって、高値で推移しました。ここでは、2014年から翌年2015年にかけての金相場の変動、原油安と円安進行による金相場への影響を解説していきましょう。
2014年と2015年の金相場を比較すると、2015年の金価格は最高値、最低値、平均値のいずれも1グラムあたり200円以上高騰しました。2014年の最高値は4,745円、最低値は4,142円、平均値は4,340円であったのに対し、2015年にはそれぞれ4,985円、4,564円、4,564円に達しました。
原油価格が下がると、エネルギー関連への投資がリスクと見なされ、投資家は安全資産である金に資金を移す傾向が強まります。その結果、金の需要が増加し、金価格は緩やかに上昇しました。このように、原油安は金への投資を促進し、金相場に上昇圧力をかける要因となりました。
一方、円安が進行すると、金の国内価格に影響を与えます。金は通常ドル建てで取引されるため、円安になると、円での金価格は上昇します。これは、同じドル価格の金を購入するためにより高額の円が必要になるためです。円安は輸入品の価格を向上させるため、インフレ圧力が高まり、金がインフレヘッジとして注目されることが少なくありません。
このように、原油安と円安の組み合わせは、金価格に対して複雑な影響を及ぼします。原油安によるエネルギー市場の不安定化が金への投資を促進し、円安が金の国内価格を押し上げることで、金相場にさらなる上昇する要因を加えることになります。これにより、投資家は金を安全資産として選ぶことで金市場が活発化する傾向にあることから、原油と円の動向は、金相場において重要な要素として注視されるべきです。
2014年に原油安と円安が大幅に進んだことから、経済や貿易、GDP、企業に大きな影響を与えました。原油コストが下がったことから企業の負担が減り、GDPが上がる要因となりました。また、円安は輸出量の増加につながるきっかけとなったのです。
原油安と円安は金相場にも影響を与えています。円安が進むと、ドル建ての金価格に変動がない場合でも、日本での金価格は上昇します。これは、円安によって円の価値が下がり、ドル建ての金の価格が相対的に高くなるためです。
また、原油価格が下がることで、これまでエネルギー投資をしていた人が、金に資産投資をするようになりました。結果的に金の需要が高まることで金相場上昇につながったのです。
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