2015年前期：ギリシャ危機再燃、金は安全資産として注目｜七福本舗

2015年前期：ギリシャ危機再燃、金は安全資産として注目

2015年前期に再燃したギリシャ危機は、世界経済に大きな影響を与え、金が安全資産として注目されました2015年には再び深刻化しました。この間、ギリシャのGDPは2008年のピークから25％減少し、失業率は25％に達しました。

ギリシャ国債を持つ欧州の金融機関にも大きな影響があり、またギリシャがユーロを導入したことからユーロも下落したのです。

このような不安定な状況下で、金はその価値を再確認し、安全資産としての地位を強化しました。特に、ギリシャのユーロ離脱の可能性や、ユーロ圏全体への影響が懸念される中で、投資家は金を選んだのです。本記事では、ギリシャ危機の詳細と、その際に金が果たした重要な役割を解説していきます。

• ギリシャ危機再燃とは
• 金が安全資産として注目される理由
• まとめ

ギリシャ危機再燃とは

2015年のギリシャ危機は、2009年に公表した数値よりも財政赤字が膨らんだことがきっかけです。また、この時の政権が巨額の財政赤字を隠していたことも大きな問題となり、欧州連合（EU）から金融支援をうけるような状態でした。債務不履行になるかもしれないといった不安が広がったことから、国債の価格が急激に落ちました。

ギリシャ国債を保有していた欧州の金融機関の経営悪化にもつながり、欧州全体的に金融機能が下がったほか、ギリシャがユーロ導入国だったことからユーロの相場も急激に下落したのです。

2009年から2015年までマイナス成長が続いたほか、増税が原因で国民の収入が減り失業率も高い状態になるなどギリシャは危険な状態が続いていました。さらに、新たな支援を巡って、ギリシャとECの交渉が難航することで、再び危機に陥ることになったのです。

2015年ギリシャの新政権であるチブラス首相は大幅な債務減免や独自の支援策をEUに要求した。しかし、ドイツのメルケル首相は大幅な変更は認めませんでした。さらに、欧州中央銀行のドラギ総裁は、低利の資金供給に関する特例を撤廃し改革を続けるための圧力をかけていたのです。

ギリシャが改革を進めることに同意し、資金繰りにめどがたったもののギリシャの問題はここで解決しませんでした。このように長期間に渡り、ギリシャは財政赤字を元にした問題を抱えていたのです。

金が安全資産として注目される理由

ギリシャ危機が再燃する中で、金は安定資産としての重要な役割を果たしました。ギリシャの財政危機は、2009年に発覚した財政赤字の過大報告と、それに伴う欧州連合（EU）からの金融支援要請に端を発します。この危機は、ギリシャ国債の急落や欧州の金融機関への影響を引き起こし、ユーロ相場の下落を招きました。こうした不安定な状況下で、投資家たちは通貨の価値下落や市場の変動を避けるため、金を選択肢としました。

内在的な価値と歴史的な信頼性がある

金は、その内在的な価値と歴史的な信頼性により、経済的不確実性の中での資産保護手段として広く認識されています。特に、ギリシャ危機のように国家の財政が揺らぐ局面では、金はその価値を再確認することになります。投資家たちは、通貨の価値が急落するリスクを避けるために、金を購入し、ポートフォリオの安定を図る傾向があります。これは、金がインフレーションや通貨の減価に対するヘッジとして機能するためです。

国際的な市場で取引されている

また、金は国際的な市場で取引されるため、特定の国家の経済状況に左右されにくいという特徴があります。このため、ギリシャ危機のような地域的な経済問題が発生した際にも、金はグローバルな視点での安全資産としての地位を維持します。さらに、金は物理的な資産であるため、デジタル通貨や株式市場のようなデジタルリスクからも守られるという利点があります。

地政学的リスクにも強い

金は、危機の際にその強さを発揮します。政治的緊張が高まると、安定を求める投資家によって金はしばしば価値を増します。特定の国の経済や政治体制から独立しているため、不確実性に対するヘッジとしての魅力が高まります。

さらに、金は歴史的に見ても、経済的な混乱期においてその価値を維持し続けてきました。例えば、ギリシャの財政危機の際には、国債の価値が大幅に下落し、銀行の資金繰りが困難になりました。このような状況下で、金はその安定した価値を提供し、投資家にとっての安全な避難先となりました。金は、通貨の価値が下落するリスクを回避するための有効な手段として機能します。

まとめ

ギリシャ危機再燃における金の役割は、単なる資産保護の手段に留まらず、投資家にとっての信頼の象徴でもありました。金は経済的な不確実性が高まる局面で、その価値を再確認されることが多く、投資家にとっての信頼の象徴となっています。金の購入は、経済的な不安定さに対する行動であり、今後も同様の危機が発生した際には、金が再び重要な役割を果たすことが予想されます。