
2014年から2019年は、世界経済が緩やかに回復していく状態が続き特に先進国を中心に株価が堅調に推移した6年間でした。また、各国の中央銀行による金融緩和政策や、企業業績の改善などが株高を支える要因となり、投資家のリスク選好意欲も高まりました。一般的に、株高局面ではリスク資産への投資が活発になり、安全資産とされる金への関心は薄れる傾向があると考えられます。
しかしながら、この期間の金相場は一概に下落基調であったわけではなく、地政学的なリスクや金融政策の変化など、様々な要因によって変動を見せました。本記事では、2014年から2019年における世界的な株高の状況を説明しその期間の金相場がどのような動きをしたのか、株高と金相場の間にどのような関係性が見られたのかを分析します。

2014年から2019年の世界経済は、リーマンショック後の金融危機から徐々に回復し、先進国を中心に景気が緩やかに拡大しました。特に、米国では量的緩和政策の効果や企業収益の増加を背景に、株価が長期にわたり上昇を続けましたほか、欧州でも欧州中央銀行(ECB)による金融緩和政策が景気を下支えし、株価は上昇基調を辿ったのです。
また、日本ではアベノミクスによる経済政策や企業業績の改善などが株価を押し上げる要因となりました。このように、2014年から2019年は、世界的に株価が堅調に推移し、投資家のリスク選好意欲が高まった期間です。
2014年から2019年の世界的な株高を引き起こす大きな原因となったのは、米国を中心とした先進国の株式市場でした。米国では、連邦準備制度理事会(FRB)による量的緩和政策が段階的に縮小されたものの、依然として低金利環境が維持され、企業の資金調達や設備投資を後押ししました。また、IT関連企業を中心とした企業収益の増加が、株価上昇の大きな要因となりました。欧州においても、ECBによる量的緩和政策が市場を下支えし、景気回復とともに株価が上昇したのです。
2014年から2019年の世界的な株高の背景には、各国中央銀行による大規模な金融緩和政策の存在が大きく影響しています。リーマンショック後の景気回復を支援するため、量的緩和や低金利政策が長期にわたり実施され、市場には豊富な資金が供給されました。 この緩和的な金融環境は、投資家のリスク選好意欲を高め、より高いリターンを求めて株式などのリスク資産への投資を促したのです低金利環境下では、相対的に利回りの低い債券や、利息を生まない金といった安全資産の魅力が薄れる傾向があり、リスク資産への資金シフトが株高を加速させる要因の一つとなりました。

エネルギー危機は、金相場に対しても複雑な影響を与えました。エネルギー価格の高騰によるインフレは、実物資産である金のインフレヘッジとし2014年から2019年の世界的な株高は、一般的に安全資産とされる金相場に対して、抑制的な影響を与えたと考えられます。投資家のリスク選好意欲が高まる中で、より高いリターンを期待できる株式市場に資金が流れやすく、相対的に金への投資魅力は低下する傾向がありました。
2014年から2019年の株高が続いた状況では、世界経済や金融市場において一時的にリスクオフの動きが見られる場面がありました。例えば、中国経済の減速懸念や原油価格の急落、地政学的な緊張の高まりなどが発生した際には、投資家の間でリスク回避の動きが強まり、安全資産である金への買い需要が高まりました。
これらのリスクオフ局面では、株価が下落する一方で、金価格が上昇する傾向が見られました。この原因として投資家が不確実な状況下で、比較的安全とされる金に資金を移動させる動きによるものと考えられます。
2014年から2019年の期間中には、主要国の中央銀行による金融政策の転換も、金相場に影響を与える要因となりました。米国では、量的緩和政策が段階的に縮小され、利上げが実施されました。一般的に、金利の上昇は、利息を生まない金の投資魅力を低下させるため、金価格には下落圧力がかかりやすいと考えられるでしょう。
一方で、利上げのペースや、将来的な金融政策の見通しによっては、市場の不確実性が高まり、安全資産としての金への需要を喚起する可能性もありました。このように、株高の背景にある金融緩和政策の転換は、金相場にとって重要な変動要因の一つとなったのです。
2014年から2019年の6年間は、世界的な株高が続いた期間であり、一般的にはリスク資産への投資が活発になりやすい環境でした。しかしながら、金相場はこの間、株高の抑制的な影響を受けつつも、リスクオフ局面における安全資産としての需要、金融政策の転換、そして地政学的なリスクといった様々な要因によって変動があったのです。
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