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キルギス共和国は、周囲を険しい山々に囲まれた山岳国家で、かつてはシルクロードの要所として発展しました。キルギス人は日本人に似ており、鷹狩りの風習があったりうどんに似た料理があったりするなど、日本との類似点もあります。そんなキルギスには、膨大な埋蔵量を誇る金鉱脈があります。
キルギスは「中央アジアのスイス」と形容されることがあります。国のほぼ90%が標高1500m以上の山々に覆われた山岳国です。シルクロードのイメージといえば砂漠が思い浮かぶかもしれませんが、キルギスは中央アジアの中で唯一砂漠を持たない国です。
国を横断する天山山脈には7000mを超える山々がそびえ立っており、豊富な雪解け水のおかげで、山や都市は緑に覆われています。
キルギスの地は古くからシルクロードの重要な地点として栄え、東西文化が融合した独特な文化が構築されました。国内の遺跡からは仏教寺院や基督教の教会、モスクの跡が発見され、当時の文化交流を物語っています。
キルギスの面積は日本の約半分で、その広大な土地にわずか660万人が住んでいます。年間を通じて乾燥した気候が続き、夏の平均気温は30度を超えますが、冬には氷点下に達することがあります。晴れの日は年間で300日以上あり、降水量は極めて少ないのが特徴です。
ビシケクは、カザフスタンの国境の近くに位置し、キルギスの政治、経済、文化の要所となっています。この都市からは、天山山脈の一部であるアラ・トー山が、永遠の雪に覆われた姿を拝むことができます。ビシケクのアラトー広場には、キルギスの伝説的な英雄・マナスの像がそびえ立ちます。
マナスは、キルギスの民族叙事詩『マナス』に登場する王であり、この詩は口伝文学として長い間受け継がれてきた、キルギス民族の偉大な英雄譚です。この作品は、世界で最も長い詩として、ギネス世界記録にも認定されています。
仏教経典を求めてインドへ向かった玄奘三蔵が、天山山脈を越えた後に訪れたのがイシク・クル湖です。この湖は、琵琶湖の約9倍の広さを持ち、キルギス語で「温かい湖」を意味し、塩分を含む湖水により、厳しい冬でも凍らない特性を持っています。
湖底に都市の遺跡が眠るコバルトブルーの水面は、ソ連時代には外国人の立ち入りが制限されていましたが、今では国民にとって人気のリゾート地となっています。湖畔に宿泊し、天山山脈や神秘的な湖の景観をゆっくり楽しむのが良いでしょう。
また、イシク・クル湖の北側にある避暑地・チョルポン・アタの山の斜面には、900点以上の岩絵が残っており、これらの岩絵は約4000年前に描かれたものとされています。
キルギス、カザフスタン、ウズベキスタンの3カ国が共同で推薦した西天山が、2016年に世界自然遺産として認められました。西天山は3カ国にまたがり、総延長2500キロに及ぶ広大な地域を含み、それぞれ異なる固有種が生息しています。
キルギスには、サリ・チェレク国立生物圏保護区、ベシュ・アラル国立自然保護区、パディシャ・アタ国立自然保護区の三つがこの西天山に含まれ、万年雪に覆われる天山山脈の近くに位置する高原地域は、花々の宝庫です。
4月末から5月にかけては、バスの移動中に一面に広がるポピーの花を目にすることができ、この時期限定でフラワーウォッチングも楽しめます。チューリップの原種が群生する神秘の湖、ソンクル湖などで、壮大な自然と色とりどりの花々を堪能できます。
キルギス共和国は豊富な天然資源を有する国で、鉱業はその中でも最も重要な産業として位置づけられています。国内で採掘される主要な鉱物は金であり、それに伴い金鉱業は経済の重要な柱となっています。
国家鉱物資源委員会の2018年のデータによると、キルギス共和国には46の大規模な金鉱床が存在しています。
最も大きな鉱床は、クムトル(埋蔵量は300トン以上)、ジェロイとタルディ・ブラク・レボベルズニィ(それぞれ70トン以上)、マクマル、ボズムチャク、イシュタムベルディ、ウンクル・タシュ(30トンから70トン)の鉱床です。金の総埋蔵量は666トンと推定されています。
キルギス共和国では、有価金属の地質探査のために593のライセンスが発行され、そのうち104が鉱床の開発用です。また、キルギス共和国では39社が、金鉱採掘に従事しています。
クムトル金鉱山は、キルギス共和国の中心的な金鉱山であり、国の経済成長に大いに寄与しています。クムトル金鉱山は中央アジアで最大の露天掘り金鉱山であり、2014年12月31日時点では68,509トン(確認埋蔵量7,778トン、推定埋蔵量60,729トン)、含有金量は190.85トン(平均品位2.1グラム/トン)となっています。
ジェロイはキルギス共和国において2番目に大きな金鉱山で、露天掘りと坑内掘りで運営されています。操業は2001年から始まり、最初の12年間は露天掘りで行い、その後地下掘削に変更されました。鉱石はCIP回路を備えた年間1.3百万トン処理能力のプラントで処理されています。
2015年5月には、鉱山開発に関する入札が行われ、1億米ドルの入札額と過去の投資者に関連する訴訟費用を引き受ける契約で、ロシア企業のヴォストーク・ゲオルドビシャが落札しました。これらの豊富な金鉱脈は、今後もキルギス共和国の経済を支えていくことでしょう。
キルギス共和国には、世界有数の金鉱脈があり、経済を牽引する大きな原動力となっています。山岳地帯の小国でありながら、キルギスの人々は豊かに暮らしています。
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