スロバキアにあるチェコスロバキア時代の金貨|七福本舗

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スロバキアにあるチェコスロバキア時代の金貨

スロバキアにあるチェコスロバキア時代の金貨

かつてはチェコスロバキアという国がありましたが、現在はチェコとスロバキアに分かれています。どうしてこんなことになったのか、歴史を紐解いてみましょう。スロバキアの貴重な金貨もご紹介します。

スロバキアとはどんな国?

スロバキアとはどんな国?

スロバキアは、ヨーロッパの中央から東部に位置する国で、北はポーランド、東はウクライナ、南はハンガリーなど、5つの国に囲まれています。かつて同じ国を構成していたチェコは北西に隣接しており、スロバキアの首都ブラチスラバは国の西端、オーストリアとの国境近くに位置する内陸国です。

国土の約80%は標高750m以上の山岳や丘陵地で占められ、平野はハンガリーとの国境を流れるドナウ川流域に広がっています。また、森林は国土の約40%を占めています。

社会主義の崩壊とチェコからの分離

社会主義の崩壊とチェコからの分離

第一次世界大戦後に誕生したチェコスロバキアは、第二次世界大戦中にナチス・ドイツに占領されましたが、戦後はソ連の影響下で社会主義体制に移行しました。1969年にはチェコとスロバキアの連邦制が導入されましたが、これは両国の民族や文化の違いが背景にあります。

宗教面では、無宗教の割合が高いチェコに対し、スロバキアではカトリック教徒が60%以上を占めていました。また、スロバキアにはかつてハンガリーの支配下にあった歴史があり、ハンガリー人が人口の約10%を占め、ハンガリー文化も色濃く根付いています。

こうした背景から、1993年に非社会主義の新体制への移行を経て、チェコと平和的に分離し、新たな国として独立しました。伝統的には農業国でしたが、近年、特に西部では外国企業の進出により、自動車や電子機器の生産が主要産業となりつつあります。経済的には、ドイツやチェコとの強い関係を持ち、2004年にはNATOとEUに加盟し、2009年にはユーロを導入しました。

スロバキアの複雑な歴史と金貨

スロバキアの複雑な歴史と金貨

スロバキアの前身とも言えるチェコスロバキアは、1918年に独立を宣言し、1993年にその歴史に幕を下ろしました。この国はヨーロッパの中心に位置し、非常に多様な歴史を持っています。

独立を果たしたチェコスロバキアが発行した10ダカット金貨には、民族としての誇りや独立の喜びが込められているようです。ここからは、チェコスロバキアの10ダカット金貨の特徴とその時代背景について解説します。

チェコスロバキア 馬上の騎士 10ダカット金貨

直径42.0mm、重量34.909gの大型金貨です。表面にはヴァーツラフ1世、胸にスロバキアの盾を持つチェコのライオン、右側にリンデンの小枝が描かれており、裏面には旗と剣を持った馬上の聖ヴェンセスラウス像が描かれています。

チェコスロバキアの10ダカット金貨の主役は、表面に彫刻されたヴァーツラフ1世です。ヴァーツラフ1世は10世紀にボヘミアの大公として活躍しました。彼がこの金貨のモデルに選ばれたのは、当時のチェコが西寄りの政策を採用し、カトリック教会に接近していたためです。

また、彼はボヘミア地方で初めてコインを発行した権力者とも言われています。激しい政争の時代に、実の弟によって暗殺された彼は、30代という若さで亡くなりました。死後、ボヘミア初の聖人「聖ヴァーツラフ」として崇められています。金貨にも描かれているライオンは、ボヘミアやチェコの象徴とされ、現在も町のモニュメントとして残されています。

チェコスロバキア 10ダカット金貨が作られた時代背景

チェコスロバキア 10ダカット金貨が作られた時代背景

現在は存在しない国、チェコスロバキア。中央ヨーロッパには複雑な歴史があります。チェコもスロバキアも西スラブ族に属しますが、チェコ人は神聖ローマ帝国に近い立場を取っていたのに対し、スロバキア人はハンガリー寄りの政策を採っていました。

1918年に独立を宣言したチェコスロバキアは、第一次世界大戦前には独立を目指していたわけではありません。1867年に成立したオーストリア・ハンガリーの二重帝国の連邦化を目指していた両民族でしたが、1918年に帝国が解体され、同年10月にチェコスロバキアは独立を果たし、連邦共和国となりました。

この独立の気運の中で発行されたのが、ヴァーツラフ1世とライオンが刻まれた大型の10ダカットコインです。このコインの発行は、国家の象徴であると同時に、国民を鼓舞する意図もあったと考えられます。

チェコスロバキアの歴史は決して単純ではありませんでした。1918年に独立したチェコスロバキア連邦共和国は、1919年に農地改革を行い、1920年には憲法を制定して近代国家としての歩みを始めました。しかし、第二次世界大戦中にはナチス・ドイツに占領され、その後新政府が樹立されました。

1948年以降は社会主義体制が敷かれましたが、1968年には「プラハの春」と呼ばれる自由化政策が実施され、世界の注目を集めました。この動きはソ連や東欧諸国の介入によって鎮圧されましたが、その後もチェコスロバキアでは体制批判の動きが続きました。

チェコスロバキアの10ダカット金貨の市場価値

チェコスロバキアの10ダカット金貨の市場価値

75年近くにわたり、激動のヨーロッパで共和国を築いたチェコスロバキア。現在は存在しない国であるため、この時代に発行されたコインは特に歴史的価値が高いとされています。10ダカット金貨以外にも、スロバキアには、10ダカット金貨と同じデザインを持つ5ダカット金貨や、少しデザインの異なる1ダカット金貨があります。これらの金貨は非常に貴重なもので、市場で高値で取引されるため、もしこれらの金貨をお持ちの方がいましたら、査定に出してみましょう。

まとめ

スロバキアは複雑な歴史を経て、現在の形に落ち着きました。今は存在しないチェコスロバキアの金貨は希少性が高いので、多くのコレクターの注目を集めています。


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