ナポレオン3世と戦争
ナポレオン1世の第1帝政後、ルイ・ナポレオンが第2共和制下に大統領となり、やがて皇帝ナポレオン3世として第2帝政がはじまります。第2帝政時代におけるフランス植民地の拡大策は、彼の対外政策の柱の１つでした。ロシアやアメリカ諸外国との戦争を行いましたが、1871年普仏戦争に敗北して退位します。
ナポレオン3世と対外膨張策
ナポレオン3世はフランス皇帝。ナポレオン１世の甥にあたり、ルイ・ナポレオンと称します。
ルイ・ナポレオンは、1848年2月革命に際し亡命先から帰国して、第2共和制下に大統領に就任。そして1852年皇帝となり，皇帝ナポレオン3世の第2帝政がはじまり、1860年までの専制支配時代に対外膨張策と産業資本擁護政策を推進しました。
その中でも対外膨政策、すなわちフランス植民地の拡大はナポレオン3世の対外政策の柱の１つでした。対ロシア、イタリア、インドシナ等多数の国々、地域で戦争を行いました。
中でも対ロシアの戦争、つまりクリミア戦争ではかつて叔父のナポレオン1世が苦杯を舐めたロシアに勝利したことは、ナポレオン三世の国内での名声を津々浦々、広めることになりました。
このように戦争に勝つことで国民の支持を高める狙いは、当初は成功したといえるでしょう。
しかし、中南米地域に進出しようと1861年から始めたメキシコ出兵は、メキシコの人たちの激しい抵抗に遭い、またアメリカの反発もあって撤退をせざるを得なくなります。
その後1870年、ドイツ北東部にあった王国・プロイセン王国のビスマルクを相手にいわゆる「普仏戦争」を開戦しました。
これはドイツ統一をめざすプロイセン王国と、これを阻もうとするフランス帝国との間で行われた戦争のこと。
「普仏戦争」のスダンの戦いでの敗北が決定打となり、1871年普仏戦争に敗れます。これとともにナポレオン三世は退位し、ナポレオン三世の時代が終焉を迎えます。
そして英国に亡命して没します。
ところで、ナポレオン金貨は、フランスで19世紀初頭から20世紀初頭にかけて鋳造され流通した、主にフランス皇帝ナポレオン3世の治世（1852年から1870年）に発行されたナポレオン3世の肖像をデザインした20フラン金貨のことを言います。
20フラン金貨以外、広義にはナポレオン3世の5・10・40・50・100フラン金貨のほかナポレオン1世の20・40フラン金貨なども含めて、ナポレオン金貨という言葉が用いられる場合もあります。
ナポレオン金貨は、長期間にわたって驚くほど大量に製造されています。そして現在も存在しているため、その価格は地金型金貨に準じた扱いで取引されています。
投資家の間では金投資のアイテムとしても利用されてきた実績があります。
しかし、金の相場・グラム単価も高くなってきているこの時期、ナポレオン金貨の売却のチャンスかも知れません。
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