ユーロ導入以前のギリシャ通貨「ドラクマ」。「ドラクマ」の歴史は古く、紀元前5世紀以降の古代ギリシャ時代やその後の「ヘレニズム時代」に遡ります。
古代の「ドラクマ硬貨」は3種類。ユーロ導入前までは15,10,20,50、100などの各「ドラクマ硬貨」が使われていました。
2002年1月、EU(欧州連合)において基軸通貨ユーロの導入が決定、これに伴いギリシャで発行、流通していた硬貨が廃止されました。
その硬貨は「ドラクマ」。
ギリシャ共和国では、「ドラクマ」は1832年から使われ始め、一時期の通貨混乱を経て1954年には新しい「ドラクマ」が市場に流通するようになります。
この「ドラクマ」の為替レートは固定で、1ドル30ドラクマでした。
しかし1973年にそれまでの為替レートの固定相場が廃止になり以降、為替相場での「ドラクマ」の通貨としての価値は下降の一途をたどり、1ドル365ドラクマまで価値は低下します。
「ドラクマ」の硬貨には、「1」、「2」、「5」(裏:アリストテレス)、「10」(裏:デモクリトス)、「20」、「50」(裏・ホメロス)、「100」(裏:アレクサンドロス大王)などがあります。
「ドラクマ」の歴史を遡ると、紀元前5世紀以降、ギリシャ・アテネでつくられた「四ドラクマ硬貨(テトラドラクマ・銀貨)」は、古代ギリシャやギリシャ文化とオリエント文化の融合によって成立した「ヘレニズム時代」(エジプト・プトレマイオス朝のアレクサンドリアを中心地に、紀元前323年から紀元前30年の約300年間繁栄)で広く使われていました。
「テトラ」は4を表わすため、テトラ硬貨はドラクマ4個分の価値があるとされていました。
「ドラクマ銀貨」の代表的な種類について見てみます。
1つは「テトラ・ドラクマ銀貨」です。
その表面は、ギリシャ神話の女神アテナ神が兜を被ったデザインで。裏面にはアテナの使いふくろうの像が描かれています。
2つめは「テッサリア・ラリッサ・ドラクマ銀貨」です。
テッサリアとはギリシャ中央部に位置する地域と都市名。表面はギリシャ神話に登場する女性、裏面はテッサリア地方のシンボルの馬がデザインされています。
3つめは「イタリア・シチリア島シラクサ・ドラクマ銀貨」です。
表面はギリシャ神話の精霊と4頭のイルカ、裏面は騎乗兵士の姿がデザインされています。
「ドラクマ」はその後一時期、オスマン帝国の侵略のため一時期、使用していませんでしたが、独立を経て復活し、ユーロ導入が決まるまで使われていました。
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